月は妖艶に嗤う
それだけじゃあまりにあんまりだろ、というわけで今回もシナリオ感想。
ものがものなので語りつくされてる気はしますが。
撃鉄のクロニクルサンプルシナリオ。
作者は浦瀬ヒガタ氏。
現代編前後編、近未来3話、宇宙統一編一話でそれぞれ完結。
とりあえず一番関わり深い宇宙統一編の「月は妖艶に嗤う」から。
賞金稼ぎが宇宙盗賊をぶっちめる、という構成としては最もベーシックな話。
銀河連邦、バウンティハンター、賞金首、宇宙盗賊など、
なんでもありの宇宙統一編ながらガイドラインとなる用語はきちんと出揃っている。
が、構成がベーシックな分、演出はまさにやりたい放題。
いぶし銀な戦場ドラマの現代編、悲劇的な青春劇の近未来編と、
他2編の鬱憤を晴らすしたのように派手なギミックに満ちている。
特に狂乱の月のカットインは無意味にぶっ放したくなるほどカッコイイ。
キャラクター面ではエイパスが注目されがちだけど個人的にはリョウコがイチオシ。
使いづらいと思われがち(だと思う)だが、綺麗に見えて棘がある(どころでは済まない)ところや
常人には読めない言動はトリックスターとしてはかなりオイシイ。
台詞回しは難しかったけど!すっとんでるようで会話がちゃんと成立してるとことか特に!
唯一不満に思ったとしたら戦闘でしょうか。難しすぎず簡単すぎずの良バランスなんですが、
この話なら思うさま無双しちゃってもよかったかな、とか。
狂乱の月を一度も使わずに勝たざるを得なかった人も結構多かったのでは。